権勢症候群(アルファ・シンドローム)

権勢症候群(アルファ・シンドローム)

権勢症候群(アルファ・シンドローム)について

権勢症候群って言葉を聞いたことはありますか?私がしつけやトレーニングでお伺いした飼い主さんたちには一度お話ししたことがあるかもしれませんが、最近この権勢症候群になっている犬や権勢症候群になりそうな犬と本当に沢山出会います。

権勢症候群とは、犬がリーダー(アルファ)で飼い主がその下となり、犬が飼い主に対して権力を振るう症状のことです。本来であれば飼い主がアルファとなり、犬との主従関係を確立しなければいけません。そのような状況を犬も好みます。そして犬はアルファに気に入られるために、命令に従い、時にある程度の苦痛も耐えるとされています。

 

なぜ愛犬がアルファになるのか

権勢症候群 所有欲

(おやつを守ろうと威嚇している。この状況で手を出すとどうなるかは想像がつく。)

愛犬がアルファになる理由は沢山あり、これが原因と言い切るのは難しいですが、概ね、飼い主が頼りなく、犬が抱っこと言えば抱っこをし、遊べと言えば遊び、サークルから出せと吠えれば出す、散歩で犬の行きたいところへ引っ張られ、このように全て犬の要求に答えている結果、犬は飼い主を頼りなく、信用できる存在と考えず、自分自身がアルファになろうと飼い主に対し反抗的な態度をとり出します。その後、飼い主がその行動に対し、適切な対応を怠った結果、愛犬がアルファへと変わり、次第に嫌なことをすると強く反抗的な態度を表します。そして、自分の立場を守るため、攻撃的(唸りや噛み)な行動に出ます。飼い主から見れば、愛犬が喜ぶと思い、愛犬の為に行っている行動かもしれませんが、犬にとっては飼い主がとても弱く、自分の命令に従う人として見ています。愛犬がアルファになれば、体を触れただけで噛みつく、おもちゃ、自分のサークルやベットを触られただけで威嚇し噛みつくといった行動に出ます。そして何より大変なことは、この様に愛犬がアルファになってからのしつけやトレーニングはとても困難で、時間や労力がかかるということ。犬のことをしっかり理解出来ていない方が独自で行う場合、ほぼ改善しないケースが多く、それどころか、今の状況を悪化させてしまうケースが多いです。

 

注意しないといけない点

ここで一つ注意しないといけないことは、必ず『反抗的な態度を示す愛犬=アルファ・シンドローム』ではないということ。例えば、愛犬の体に異常があり、そこを触られることで犬は反射的に噛み付きに出ることもあります。なので反抗的だからと言って、アルファ・シンドロームと決め付けるのはやめましょう。ただし、健康状態の中、直ぐにおやつをくれないと吠えたり、おもちゃを取ろうとしただけで、威嚇や噛み付きにくるような場合、アルファ・シンドロームの可能性があります。

 

解決方法

ここで、アルファ・シンドロームになってしまった愛犬の対応方法は、自分で解決するか、トレーナーに依頼するかの選択となると思います。しかし先ほども述べたように、自身で解決しようと考えると良い方向に向かないケースが多いです。なぜなら、今まで可愛い、可愛いで育ててきた我が子に対し、これまでの態度を改め規律ある生活に変えるのは、そう簡単ではないからです。一番良い方法はトレーナーを呼び、その犬の行動に対するトレーニングを行うことです。ここでトレーナーの選び方ですが、一概には言えませんが、普段から重度の問題行動に取り組み慣れている方がいいと思われます。そしてトレーナーがこの状況の中で行うことは、具体的な取り組みの前に、飼い主の愛犬とトレーナーの間で、上下関係を作ることから時間をかけます。(すぐにつく場合も多い)トレーナーが犬の下になれば、犬はトレーナーの言うことも聞きません。まずは、トレーナーがその犬に対してアルファにならなくてはいけません。

 

最後に

権勢症候群|ドッグトレーニング

犬を家に迎え入れてからあっという間に、生後半年、1歳と年が過ぎます。ただ、約生後3ヶ月から6ヶ月の間に正しいしつけを行っていないと、1歳になる頃には権勢症候群になっているかもしれません。日々沢山のしつけやトレーニングのご依頼を頂きますが、吠えや噛み、唸り、威嚇といった、愛犬が飼い主を下と見ている状況によく出会います。愛犬がとても可愛く、愛おしい気持ちも重々理解出来ますが、その優しさが時に愛犬にとってリーダー不在の集団となり、犬がリーダー化し、飼い主には不満やストレスだけが溜まる生活にならないよう、しっかり子犬の頃からしつけを行ってください。しつけとは教育のことです。決して厳しいこと、可愛そうなことではないことを理解してくださいね。

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